ペットの食事と仕事 豆知識
3月14日に開催したスクーリング「ペットフーディストのための論理的思考」のレポートをお届けします。
講師は、日本アニマルウェルネス協会代表理事・佐久間が務めさせていただきました。
接客・カウンセリングの質を高める論理的思考力
論理的思考というテーマをスクーリングのカリキュラムに入れたのは、食事の基礎知識が【栄養学】であるように、ペットの食事の接客やカウンセリング、セミナーなどの場面で、知識を届ける際に必要な基本的スキルが【論理的思考力】だと考えたからです。
どんなにたくさんの知識や経験を持っていたとしても、それを「必要な方に」「適切に」届けなければ、非常にもったいないことになってしまいます。テキストだけでは伝えられない内容のため、スクーリングで行うことにしました。
どのくらいの受講生に参加いただけるか不安でしたが、栄養学や薬膳のスクーリングと変わらず、100名以上の方が参加してくださいました。
このスクーリングの目的は、「論理的思考力を高めて、カウンセリングの質を高めること」。
そしてゴールは、
【1】論理的思考の基礎力を身につける
【2】カウンセリングにおいて論理的思考をどう使えばよいかを理解する。
としました。
■内容
1.論理的思考力はなぜ必要なのか?
・ペットフーディストと論理的思考
・論理的思考とは?
2.課題解決
・課題とその原因の発見(ロジックツリー&MECE)
・解決策を導き出す
3.論理的な伝え方(分かりやすく伝える)
・基本の論理構造~帰納法・演繹法
・演習
4.まとめ
よいカウンセリングとは?
スタートは「なぜペットフーディストに論理的思考が必要なのか?」についてです。
よいカウンセリングとは、相談者(クライアント)に何らかの変化または行動を起こさせることができるもの。そのためには、頭で納得し、心で共感していただくことが必要です。
その両方を生み出すために必要なものが論理的思考。ただし、論理的であればよいというだけはなく、絶対忘れてはいけないのが相談者への「寄り添い」「受容」です。
この考えを前提に、中盤から後半は、論理的思考を使った問題解決や提案方法などを、【パートナーの肥満で悩んでいる飼い主さまへのカウンセリング】というケースを使って学びを深めていきました。
動画サービスZOOMのチャット機能を使い、みなさんからの発言を受け付けて、講師がコメントをするというコーナーもあり、あっという間の2時間半でした。
資料の一部をご覧ください。
資料だけ見ると「難しそう」。実際は…「やっぱり難しい」。ですが、論理的思考は勉強というより、練習、訓練が大切です。基本的な知識を理解したあとは、とにかくどんどん使っていくこと。そうすれば自然と身についていくはずです。
講義の最後は、
“論理(ロジック)”は、あくまでもよいカウンセリングの条件のひとつにすぎない。
心・共感も大切な要素のひとつ。
そして、あなたの思いを伝えることも大切です。カウンセラーとして軸を持ち、クライアントへのぶれない向き合い方を。
というメッセージで締めくくりました。大切なことですね。
同じ目標を持つ仲間として
質疑応答では、受講生のみなさまが日々抱える悩みや思いを佐久間にぶつけていただき、可能な限り回答させていただきました。
その光景を見て感じたのは、オーナー(飼い主)から大切なパートナー(愛犬愛猫)の相談を日々受けている受講生のみなさんは、真摯にお客様やパートナーに向き合っているからこそ不安や葛藤があり、それは私たちカラーズグループのスタッフも同じ。講座と受講生というだけの関係ではなく、同じ目標に向かって進む仲間でもあるんだということです。
コロナウイルスの影響が拡大している最中、開催するためには講師、撮影スタッフ、事務局メンバーが集まる必要があり、開催すべきか悩みましたが、こんな時だからこそ届けられる方法で学びを届けようという気持ちで、マスク、消毒といった予防をしっかりと行い開催することを決めました。
開催後のアンケートでは、学び多き内容でしたというお声を頂戴し、講師およびスタッフ全員、開催してよかったと安堵の気持ちでいっぱいになりました。
今回参加できなかった方もいらっしゃると思いますし、何度受けてもよいテーマだと考えています。(ちなみに、私は社内研修でこのテーマを7回受講しました)
また開催したいと思いますので、ぜひご受講ください。
今後も私たちができる限りの学びの機会を届けていきたいと思います。
(講座事務局 塔春)
ペットフーディスト養成講座の「スクーリング」は、当講座の受講生またはペットフーディストの資格を保有している方なら、何回でも無料で参加いただけます。
内容は毎回少しずつ変わりますが、なるべくみなさんが知りたい内容、テキストの学びをサポートする内容にしていきたいと考えています。ぜひご参加くださいね。