ペットの食事と仕事 豆知識
ビタミンにはエネルギー代謝、神経伝達、補酵素、血球産生、抗酸化作用、ホルモン様作用など多様なはたらきがあります。それ自身はエネルギーにはなりませんが、正常な発育や物質代謝を保つ上で重要な働きをしています。
【例】
・ビタミンA・・・皮膚、粘膜、目、骨の健康を維持
・ビタミンB1・・・補酵素、糖質の代謝、神経伝達
また、ほとんどのビタミンは体内で合成できない(または合成量が不充分)ため、食事からの摂取が必要です。
ここでは、ビタミンの機能のうち、「代謝」「補酵素」について簡単にご紹介します。
代謝って?
生物の体内や細胞内で起こる「物質の合成や分解などの化学反応」のことです。
生命活動のエネルギーを作り出すために行っています。
エネルギーは、運動するときだけでなく、「生命を維持することそのもの」に必要です。
実は、生物は、外見は変化しなくても、体内の物質は常に入れ替わって命を維持しています。物質を合成するにはたくさんのエネルギーが必要なため、生物は、食べ物などから物質とエネルギーを取り込み、必要な物質の合成と、いらなくなった物質の分解を繰り返しています。ビタミンは、この「代謝」に関わっています。
補酵素って?
体の中の物質の代謝には、多くの「酵素」が関わっています。
酵素は、化学反応を促進する物質です。酵素が特定の物質に対して働くと、元の物質は異なる物質にスピーディに変化します。でんぷんを分解する酵素・アミラーゼや脂肪の分解酵素・リパーゼなどが有名ですね。
さらに、酵素のうち、酵素単体では働けず、その働きにスイッチを入れる特定の有機化合物(補酵素)を必要とするものがあります。補酵素の多くは「ビタミン」から体内で作られています。特にビタミンB群はエネルギー代謝において、重要な働きをする補酵素です。そのため、ビタミンB群の不足はエネルギー産生率が低下し、身体の調整に不具合が生じます。
いかがでしょうか?ビタミンは、必要量はわずかですが、とても重要な役割を果たしていることがお分かりいただけたことかと思います。
犬や猫の健康管理をペットフードに丸投げ!するのではなく、犬や猫に関わる人すべてが彼らの栄養学を知り、コントロールできる状態になることが、理想ではないでしょうか。
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