修了生の声
愛犬が教えてくれた、「知っていればできることの大切さ」
CJTPママさん【6期生】
受講のきっかけ
以前暮らしていた愛犬が闘病の末亡くなったことが「犬の栄養のことをきちんと知りたい」と思ったきっかけです。
元保護犬だったその愛犬は保護当時から腎臓が悪く、里親になった直後から通院。投薬、体重管理、そして点滴を行う日々でした。
この腎不全の愛犬のお世話をした時に痛感したのが、その子に合ったご飯をあげることの難しさです。腎不全は体調の変化が大きい病気で、食べたがらない日も多いんです。でも当時の私には栄養の知識がなかったため、獣医師や保護団体の方に「これをあげてください」と言われていた療法食のフードをあげるのが一番その子にとっていいと思い、ずっとそのフードをあげていましたが、結局、進行を止めることはできませんでした。
その子がいなくなってしまった今となっては、なぜ進行を止めることができなかったのかを確かめることはできません。ただ、大きく心残りとなっているのが、ご飯のこと。
療法食は「多くの犬にとっておおむね適切な食事」ではありますが、自分の愛犬用に作られたものではないので、必ずしも愛犬の体に合うとは限らない。そんなことですら当時の私にはわからなかったのです。もしそのことに気付きフードの中身をちゃんと理解できていれば、食べたがらない理由を考えながら違う原材料で作られた他の療法食に変えてみたり、腎臓に負担を掛けない食材でトッピングをしたり手作りをしてあげられたのではって。
もちろん、ご飯を変えたからと言って、その子の時間を延ばすことができたかはわかりません。でも、少なくとも、もう少し楽しくご飯を食べたり、楽に過ごせることができたかもしれないって思うんです。
今、ご縁があり、新たな愛犬と暮らしていますが、先代犬の闘病、そして、その時の頑張りを忘れることはありません。その子が教えてくれた、「知っていればできることの大切さ」を胸に、今一緒に暮らしている愛犬のために、少しずつ自分なりに栄養学を学び始めていました。
そんな中、ペットフーディスト養成講座を知りました。私は、「栄養学」「手作り食」「ペットフード」の3点をバランスよく勉強したいと思っていたのですが、他の講座や書籍も検討した結果、当講座が一番バランスが良いと感じました。たとえば手作り食のレシピ本を見ただけでは、自分でオリジナルのレシピを組み立てるための情報が十分得られなかったりしたからです。また、利用しているGREEN DOGのお店と運営母体が同じだったことや、講座の講師である奈良なぎさ先生の食事指導を受けたことがあったことも、信頼できたポイントです。
受講してみての感想
講座テキストはイラストが入っていて、流れもよく読みやすかったです。
基礎栄養学については、先に人間の栄養学を勉強していたため、受講中は犬の特徴的な部分の知識を追加する形でスムーズに勉強できました。勉強時間については、仕事があっても勉強が遠ざからないように、家ではいつでも手に取れる場所にテキストを置き、日々「とりあえずテキストを開く」を繰り返していました。いざテキストを開くと、やっぱり興味のある情報がいっぱい載っているので自然と読み進めていくことができて、結果的に勉強時間をとることができました。特に興味のある部分については夜中まで調べものをして寝不足になる日もたくさんありましたが、そんな時間も全て糧になっていると感じています。
試験対策では、『アウトプットすること』を意識しました。頭に入ったつもりでも、次の日には忘れちゃいますからね。絵に書いたり表を作ったりなどもしましたが、特に「学んだことを自分の言葉で人に説明する」という方法は、きちんと理解できていないと自分の言葉で説明できないので、理解できていない箇所が明確になり、とても役立つ勉強法でした。
また、『実践』も大事だと思ったので、実際にいろいろなフードのパッケージを見ました。その時も、パッケージの表に書いてあることではなく、成分値などのラベルを見てフードの情報を読み取るようにしました。また、どんどん手作り食にもチャレンジ。講座を受けることで、レシピを考える手順や計算方法がよくわかり、また、いろいろな食材のバランスの取り方もわかるようになりました。
今後の目標や抱負
今一番目指しているのは、「愛犬のご飯のことで悩んでいる人」に必要な情報をうまく伝えていくことです。栄養は、いろいろな栄養素のバランスがとても重要です。今はネットなどにたくさんさ沢山の情報がありますが、どれも断片的で栄養の全体像はわかりにくく、結局、どうすればいのかわからない飼い主さんが多いように感じています。ですので、当講座で栄養学全体を学んで得た知識を必要としている飼い主さんに伝えて、そこから飼い主さんが自分の判断でフードを選んだり、手作りご飯を作ったりできるようになるようになったらいいなと思っています。
もちろん、最近のフードは質の良いものが多く、ペットの寿命はとても延びました。でも高齢化に伴う健康上の問題も出てきています。だから、これから大切なのは「健康寿命を延ばすこと」だと思っていて、ちょっとおこがましいことですが、そのためのお手伝いが少しでもしたいと思っています。健康であることの大切さを教えてくれた先代の命を無駄にしないためにも……ですね。